こんな人におすすめの記事です。
- 今流行りのAIツールを研究で活用してみたい
- 情報が多すぎて、どのAIツールを使えば良いのかわからない
こんなお悩みを解決します。
「ふん、AIが何さ!」って思ってたんだけど、使った瞬間に「え、やばいやん」と顎が外れたよ
本ブログは、私個人の責任で執筆され、所属する組織の見解を代表する物ではありません
① Consensus
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”Consensus”は質問を投げれば、それに対応する全世界の論文を検索し、結果をワンセンテンスに要約してくれるAIツールです。
特徴はこんな感じ。
- レビュー研究や引用回数の多い研究など、特に重要な研究を優先して紹介
- 要約のコンセンサスを数値化して提示
- 引用論文の該当箇所をピックアップして紹介
こちらがConsensusのメイン画面。
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試しに「マスクをするとCovid-19の感染リスクは下がりますか?」と聞いてみました。
するとものの数十秒で結果が。
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一番上にSummaryとConsensus Meterが表示されています。
どうやら結論は「These studies suggest that wearing masks significantly reduces the risk of COVID-19 infection and plays an important role in mitigating the spread of the virus」ということで、「マスクはCovid-19の感染リスクを減らすし、感染制御では重要やで」ということらしいです。
また、その下には引用した論文と該当するセンテンスの一覧が並びます(本当は画像の下にもずらっと続いています)。
論文ごとに”Meta Analysis”とか”Highly Cited”とか書かれていますね。
また、右端には”Yes”や”Possibly”といった質問へのスタンスも書かれています。
いやー、素晴らしい。
非研究者である一般の方からすれば、論文を正確に読むことは難しく、そのためトンデモ科学の犠牲になってしまうなんてことも起こっていたわけです。
”Consensus”はそんな社会課題にメスを入れるポテンシャルを秘めたツールではないでしょうか。
まさに「科学をすべての人にアクセスしやすく、消費しやすいものに」というミッションを地で行く素晴らしいAIツールだと感じました。
ちなみにConsensusには得意とする質問の型があるようでして、次のような型が推奨されていました。
- 物事の関連に関する質問(AはBに影響を与えるのか?)
- Yes/Noで答えられる質問
- 物事の効果に関する質問(〜の効果はどうか?)
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② Gamma
“Gamma”はテーマを与えるだけでそれに沿ったオシャレなスライドを自動生成してくれるAIツールです。
Presentation、Document、Webpageの3つのフォーマットから選択できます。
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今回はPresentationを選択し、上のチャットボックスで希望のテーマを伝えましょう。
ちなみに日本語も対応しています!
今回は江戸時代について解説してもらおうということで「History of Edo Period」と入力してみました。
するとこのように、スライドの構造アイデアを一瞬で返してくれます。
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これでよければContinueをクリック。
すると早速スライド作成が始まり、待っている間にテーマを選べます。
今回は江戸時代に来航した黒船をイメージして黒にしてみました。
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すると3分程度でこう!
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やばくないですか?
これ、テーマを一言与えただけで、文章も画像も勝手にAIが入れ込んでるんですよ?
もちろん、完璧からは程遠いと思います。
使っているフォーマットも、どのテーマを与えても同じようなものになります。
でも、開発初期の現時点でこれだけのスピード、クオリティと考えると末恐ろしくなりませんか?
とりあえずオモチャとしては現時点のクオリティでもめちゃくちゃ使い勝手が良いので、ぜひ皆さんもお気に入りのテーマを与えてスライドを吐き出させてみてはいかがでしょうか?
③ tl;dv
”tl;dv”はZoomとGoogle Meetに対応したミーティングの補助AIです。
何がすごいって、その機能の多さですよ。。。
- ミーティングの録画
- 自動で議事録作成
- 議事録の25ヶ国語への翻訳
- 自動で議事録の要約作成
- 動画の切り取り・シェア
- タイムスタンプ付与
- 語句入力での動画の該当箇所検索
しかもこれ、ZoomとGoogle Meetにプラグインを導入するだけで無料で今すぐ使えます。
国際会議には必須のツールになるんじゃないでしょうか?
④ Kickresume
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”Kickresume”は英文履歴書の自動生成AIです。
機能はこちら。
- 見目麗しい数多のテンプレート
- 穴埋め入力でテンプレートに沿った履歴書を作成
- 文章は自動で履歴書向けのツヨツヨな表現に変更
- 実際に採用された人たちの履歴書を企業名付きで公開(何気にこれが一番やばい気がしますが)
外資系企業にアプライする人にとっては喉から手が出るほど使いたいサービスなんじゃないでしょうか?
25種類くらいのおしゃれなテンプレート
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穴埋め入力(左下のAI Writerをクリックすると、自動で文章を校正してくれます)
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実際の履歴書 with 企業名
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無料版はテンプレートが限られていたり、また入力できる経歴数が限られており、履歴書を完成させるには少し物足りないません。
しかし、テンプレートを参考にすることはできますし、また文章の校正は無料版でもしっかりやってくれます。
私も実際に使ってみましたが、過去に提出していた履歴書が恥ずかしくなるくらいの完成度でした。
⑤ ChatGPT
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泣く子も黙るChatGPT、我らがリーダーChatGPTですね。
すでにTwitterやプロンプトの共有サイトでChatGPTを使用した様々なハックが紹介されています。
こちらは、実際に私がChatGPTを使って論文一本を丸々書かせた記事です。
もちろん、まだまだAI遊びの域を出ませんが、それでも適切なプロンプトを提供すれば、ここまで精度の高いライティングをしてくれるのかと驚愕しました。
こんな人におすすめの記事です。 ChatGPTに論文執筆サポートをして欲しい ChatGPTが流行ってるみたいだけど、どうやって使えばいいのか分からない こんなお悩みを解決します。 『AIの勢[…]
また、こちらの一連のツイートではChatGPTのプロンプトについて学べるお勧めサービスを紹介しています。
⑥ SciSpace Copilot
”SciSpace Copilot”は論文読解のサポートAIであり、Chromeの拡張機能として使えます。
このようにPDFをアップロードすると、右側にCopilotとの会話画面が表示されます。
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そこで質問を投げると、ものの数十秒で論文の内容に沿った回答を返してくれるわけです。
日本語も対応しているので、英語が苦手な人には嬉しいサービスでしょう。
さらに、コメントボックスには11のよく聞かれる質問リストがあり、クリックするだけでCopilotが回答を生成してくれます。
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試しに「Limitation of this paper」をクリックしてみると、こんな感じで回答が。
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これは論文に慣れていない人からしたら、嬉しいサービスかもしれませんね。
さらに恐ろしいことに、このサービス、論文中の画像についても解説を求めることができます。
こんな感じでスクショするような感覚で画像を選択すると、
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このように回答が。どうやら数式の解説なんかもしれくれるらしい。
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精度はまだまだですが、まだローンチ直後であることを考えれば末恐ろしいサービスです。
気になる部分を指定すれば、ピンポイントで要約、解説、関連文献の提示をオーダーできます。
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これは関連文献を提示させた結果。
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⑦ スピーク
スピークはAIを相手に英会話ができる英語学習アプリです。
「どうせ定型分のやり取りでしょ?」とか思うじゃないですか?
はい、私も最初はそう思ってました。
実際に使えばこのアプリのヤバさがわかります。
マジで人間と話してるみたいに、自然な速度で、こちらの発言を踏まえて返事をしてくるんですよ。
「流石にこんな発言には返答できんやろ」と思って文脈無視の突拍子もないことを言っても、きちんとそれを踏まえて打ち返してきます。
たぶん「これ裏で人間が入力してるよー」って言われても信じますね。。。
もはや英会話で人間の相手を用意する必要がなくなる時代がすぐそこまできています。
「いきなり人間相手だと恥ずかしくって話せない」という方にはめちゃくちゃ良いサービスになるでしょう。
最初の1週間は無料でできるので、とにかく今すぐインストールして使ってみてください。
この感動は実際に使わなければわからない、そして使えば1分でわかって頂けるはずです。
⑧ Grammarly
“Grammarly“はAIによる英文校正ツールです。
ChromeやMicrosoftのプラグインがあるので、Chrome上やWordなどで英文を書いた側から校正していってくれます。
詳細はこちらの記事で解説しているので、どうぞお読みくださいませ。
こんな人におすすめの記事です。 研究や仕事で英語のメールや文章を書くけど、正しい英語が書けてるか自信がない プロの有料英文添削サービスは使わず、無料のサービスを使いたい 英文添削を人にお願いしている時間が勿体[…]
⑨ Connected Papers
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“Connected Papers“は、ターゲットとなる文献を入力すると、その文献に関連のある文献をプロットしてくれます。
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ただプロットするだけではなく、文献同士の関連をわかりやすくするために次のような工夫があります。
- 関連が強い文献ほど近い
- 新しい文献ほど色が濃い
- 引用回数が多い文献ほど丸が大きい
これまではPubMedなどの文献検索サイトを使いながら、引用文献やRelated Papersなどで地道に関連文献を探していましたが、Connected Papersを使えばその時間が大いに削減されるかもしれませんね。
⑩ Microsoft Copilot
“Microsoft Copilot“はおそらく今年最大のインパクトを生じさせるAIプロダクトなのではないでしょうか?
Microsoftのオフィス製品にChatGPTが導入されます、その名も「Copilot(副操縦士)」。
これにより、
- Word上の簡単な指示出しで企画書を作成
- Wordの企画書をもとにPowerPointを作成
- Excelで自動で図表作成や傾向の読み取り
- Teams会議の録画と議事録作成
など、膨大な可能性が開けます。
Copilotを使いこなせるかどうかで、パソコン上の作業効率が大きく左右されるといっても過言ではないでしょう。
終わりに
私は外資系企業と国立大学の研究者として活動しておりますが、それ以前はブラック企業に勤める社畜として上司に怒鳴られる日々を送っていました。
「強く生きるには専門性だ」
そう一念発起し、大学院の修士課程に通い、そこから2年間で企業研究職してのキャリアにルートインし、2年で年収を1,400万アップさせることができました。
こちらのnoteでは、「専門性が欲しい」と願う方々に向けて、「専門性ゼロから初めて、どのように起業研究職になり、さらに最短最速で出世するか」というノウハウを解説します。
私自身が未経験から2年間で外資系企業の疫学専門家に、さらにそこから1年でグローバルチームの管理職になるまでに積み重ねた経験、ノウハウの全てをお伝えするつもりで書き綴っています。
「これを読めば、企業の専門家として活躍するために必要な知識は全て揃う」
その気合いで、私のノウハウを全てお伝えします。
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