【具体的に解説】大学院奨学金の返還免除『申請書の書き方』のコツ

こんにちは、すきとほるです。

  

日本全国の大学院生が借りている奨学金、日本学生支援機構第一種奨学金。

みなさんご存知の通り、この奨学金は特に優れた業績を残した院生に対し返還の全額・半額免除を与えています。

 

そして、その免除がもらえるかどうかはあなたが提出する返還免除の申請書のクオリティ次第

ということで今回は、返還免除の申請書の執筆方法を解説していきたいと思います。  

  

ちなみに、過去記事では返還免除をゲットするための9つのコツを紹介しています。

実際に返還免除をゲットした方々の在学中の業績も多数掲載しているので、「わたしも返還免除にチャレンジしたい!」という方はぜひご覧ください。

 

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【この記事の信頼性】

筆者自身も日本学生支援機構 第一種奨学金の全額返還免除をゲットしています。また、これ以外も在学中に申請した2つの給付型奨学金をゲットしており、過去に申請した全ての給付型奨学金で採用された実績があります。

 

 

本ブログは、私が業務上知り得たいかなる情報にも基づかず、一般論もしくは広く公開された情報のみに基づき執筆されています

本ブログは、私個人の責任で執筆され、所属する組織の見解を代表する物ではありません

  

 

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返還免除申請書の様式

   

少し意外かもしれませんが、返還免除書類のフォーマットは大学ごとに違います

   

なぜかというと奨学金の返還免除のプロセスは以下のようだからです。

   

学内で公募

研究科ごとに選考・推薦者を決定

大学が日本学生支援機構に推薦
 

   

そう、学生が日本学生支援機構に対して直接免除の申請をするのではなく、

   

まず研究科に対して申請し、そして研究科が推薦者を選ぶのです

   

私は返還免除の審査に携わっているわけではないので確証はありませんが、このように大学ごとに推薦者を決定している関係で、申請書類にも大学ごとの差があるのではないかと思っています。  

   

   

しかし、私がいくつかの国立大学の申請書類をネットでチェックした限りでは、免除申請書には若干の様式の差はあるものの、記載すべき内容はほぼ同じでした。

   

というわけで、たまたま見つけた北海道大学の様式をもとに話を進めます。

   

北海道大学HPより引用

   

このように申請書は、

  1. 課題研究の概要
  2. 各評価項目の内容

   

の2パートで構成されています。

   

   

では、ここからは各項目の書き方を具体的に見ていきましょう。

 

 

 

 

課題研究の概要

  

 

論文で言うならば「Abstract」に該当する部分ですね。

 

課題研究の概要を考える際に最も大切なのは、「読み手は誰なのか」ということです。

 

論文であれば、「その分野の背景知識があり、あなたの論文に興味を持った人」が読み手ですね。

 

しかし、返還免除の申請書類の読み手はそうではありません。

 

読み手、つまり審査員はあなたが所属する研究科の教員、そして日本学生支援機構の審査員になります。

同じ研究科といえど研究室が違えば専門性はまったく異なるということは、大学院にいる皆さんならきっとお分かりになるはず。

 

ですから、この課題研究の概要であまりにも狭い専門用語を連発してしまうと、読み手は「?」と混乱してしまいます

 

「同じ研究科の、違う研究室の同級生が読んでもスッと頭に入ってくるくらいの専門用語」を使って書くのが良いでしょう。

 

 

書く内容としては論文のAbstract同様に、

  1. Introduction(その分野でどこまで分かっており、なぜあなたの研究が必要なのか)
  2. Method(どのような方法で研究を行ったか)
  3. Result(研究の結果はどのようであったか)
  4. Discussion(その研究結果がどのようなインパクトを与えるか)

 

という4つのセクションで構成しましょう。

 

私が複数の大学院の申請書を眺めた限りでは、どの申請書も「課題研究の概要」にはわずかなスペースしか用意していませんでした。

ですので、上で書いた4つのセクション、それぞれを1文ずつで書き切るくらいが文量としてちょうど良いと思います(あなたの大学の様式に応じて調整してください)。

 

論文の各セクションのうち、「これだ!」と言えるエッセンスを抽出し、一気通貫で読み手に電撃が走るような文章を作り上げましょう。

 

 

良い研究概要を書くおすすめの方法は、書き上げた研究概要を同じ研究科・異なる研究室の(信頼できる)友人に読んでもらい書きっぷりをチェックしてもらうことです。

 

一読してもらい(実際、審査員も多忙な中でしっかり読む時間はないと思いますので)、

  1. なぜその研究をする必要があったか?(Introduction)
  2. どのように研究したか?(Method)
  3. どのような結果だったか?(Result)
  4. その結果がどんなImpactを持つか(Discussion)

 

がしっかりと友人に伝わっていたか、確認しましょう。

  

 

 

 

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学位論文その他の研究論文

  

免除申請書の本丸本命、もっとも重要な項目でしょう。

項目ごとの評価点などは公開されていないので確証はありませんが、論文は研究者の業績として最も重要なものです。

その考えが奨学金の返還免除申請においても反映されていると考えることは、自然なことですね。

 

 

研究論文/学会の分類では以下の項目が重要になります。

  1. 査読付きか否か
  2. 英語か日本語か
  3. 著者順

 

ですので、申請書に記載する際には上の項目がはっきりと審査員に伝わるようにしましょう。

 

例えば、研究論文であれば以下のような書き方があるかと思います。

Author A, Author B, Author C, Author D. ② 論文タイトル. ③ 雑誌名 (査読付き). ④ 掲載日(未掲載ならば”査読中”/”Accept済”などと状態が分かるようにする)

 

①の著者では自身の名前を太字、または下線引きにして強調しましょう。

 

③の雑誌名では、括弧書きで査読付き・査読なしを明確にした方が良いでしょう。

 

④の掲載日ですが、論文によっては申請書の執筆時点で査読中、もしくはAcceptされたが未掲載というものもあると思います。

特に査読中のものに関してはサイエンスの世界では厳密には「業績」とは見做されませんので、これを書くべきかどうか迷われる方も多いと思います。

 

私個人としては、①原著論文でなくとも学位論文を記載することが求められていること、②学生への評価なら未掲載の査読中論文も評価されうると考えるので、せっかくなら記載した方が良いと思っています。

 

とはいえ、そこはみなさんが所属する大学によって対応が変わってくると思いますので、事務に問い合わせてみた方がよいでしょう。

 

 

 

 

授業科目の成績

 

成績証明書を提出書類に添付することになるので、そもそもこの項目の記載を求めないフォーマットの申請書もあるかもしれません。

 

もし成績証明書とは別に記載を求められるなら、「取得○単位中、優が○単位、良が○単位、可が○単位」などとシンプルに事実のみを書くのが良いと思います。

 

試験の成績や授業態度に関しては最終成績を付けるための情報でしかなく、いちいち書き込んでも煩雑になるだけなので(読み手の印象も悪くなるかも)、書く必要はないと私は考えています。

 

 

 

 

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研究又は教育に係る補助業務の実績

 

該当する活動としては

  • 授業のティーチングアシスタント
  • 研究室の後輩の指導
  • 研究室の業務の手伝い

 

などですかね。

 

他の項目同様にかけるスペースが限られていますので、以下のように要点のみを書くのが良いと思います。

① 授業Aでのティーチングアシスタント. 内容:アンケート集計、講義資料準備. 期間:2022年4月1日〜7月31日
② 研究室の低学年生徒の研究指導. 内容:研究計画の立案、解析、論文執筆のサポート. 期間:2022年4月1日〜12月1日

 

 

 

 

(専攻分野に関連した)ボランティア活動その他の社会貢献活動の実績(公益の増進に寄与した研究業績)

 

いろいろな活動がこちらに該当しそうですが、私は「書くべきか悩むくらいなら書いとけ」の精神で記載するのが良いと思います。

 

該当しそうな項目としては、

  • 在学中に行ったインターン
  • 専門性を活かしたボランティア
  • 学内行事への貢献(研究科のイベントや学園祭での研究科に関する出展など)

 

などですかね。

 

ただし、「専攻分野に関連した」という括弧書きにある通り、専攻とは全く関係のない活動を書いてはいけません。

「ボリュームを出したいからあれもこれも」の精神で関係のないものまで書いてしまうと、審査員の心象を悪くしてしまうかもしれませんね。

 

 

 

 

その他の項目

その他は記載できる方が多くはないと思うので、まとめて解説します。

 

項目としては

  • 発明(工学系の特許とかかな?)
  • (専攻分野に関連した)音楽、演劇、美術その他芸術の発表会における成績
  • (専攻分野に関連した)スポーツの競技会における成績

 

です。

 

専攻分野に関連した芸術発表会、スポーツ競技会って「ナニソレ?」な感じですが、芸術系・スポーツ系の研究科にいらっしゃる方をスコープにした項目ですかね。

 

ここでも大切なのは、シンプルに事実を書くというスタンスだと思います。

 

芸術やスポーツの成績であれば、

 

「会場を感動させた」といった客観的に評価不可能なことは書かず

出場者が〇人である〇〇大会(〇〇地区で開催される)において、第○位を獲得した。

 

といった感じですね。

 

あなたが携わった芸術やスポーツに馴染みのない審査員でも「なるほどね」と思ってもらえるように、その発表会・競技会がその分野においてどのような位置付けのものなのかを明記した方が良いと思います。

 

たとえば、甲子園であれば(大学院生じゃないですが)

「高校野球の大会で最も規模が大きく、重要視される年2回の全国大会」といった感じに。

  

  

 

 

まとめ

  1. シンプルかつ客観的事実を中心にして書く
  2. 読み手は「同じ研究科だけど、あなたの研究分野にはそんなに詳しくない教員」を想定して書く
  3. ボリュームを出すために関係のない活動まで書きすぎると、審査員の心象を悪くするかも
  4. 自身の貢献、そのインパクトがしっかりと伝わるように
  5. 同じ研究科、だけと別の研究室の友人に読んでもらい「スッと中身が頭に入るか」を確認

 

 

日本学生支援機構の奨学金返還免除の書類の書き方をお伝えしてきました。

 

そして、書き方と同様に、いやそれ以上に大切なのが「書く中身」ですね。

そもそも書くべきことがなければ、どれだけ見栄えの良い書き方をしたところでスッカスカの申請書になってしまいます。

 

奨学金の免除を狙いに行くのであれば、入学前から戦略を練り、積極的に業績を増やしていかねばなりません。

 

そのための方法はこちらの記事で解説していますので、ぜひご覧ください。

実際に免除になった方の業績も多数紹介しており、参考になること間違いなしです!

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